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研究者専用SNS:ResearchGateに登録しよう

雑記

皆さんこんにちは、凡才博士です。これをご覧になっている皆さんは、既に色々なSNSのアカウントをお持ちではないでしょうか?TwitterやFacebook,Instagramは皆さん毎日見ているかもしれません。特に研究者の皆さんは匿名で出来るTwitterが大好きですから、研究しながら呟いている事が多いのではないでしょうか?

既にご存知の方もいるかもしれませんが、今回は研究者専用のSNSとして「ResearchGate」についてご紹介したいと思います。特に1本目の論文を出した博士課程の学生なんかはResearchGateに登録する良いタイミングです。無料で使える研究のみにフォーカスを置いたSNSですので、興味のある方は是非登録してみてください。

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ResearchGateとは?

ResearchGateは2008年にボストンで設立、現在はドイツのベルリンに本部を置く営利団体で、1400万人以上の会員を有する世界最大級の学術SNSを運営しています。ResearchGateとは、研究者が情報を共有したり、世界中の研究者とチャットのような感覚で議論をしたりできるネットワークの事です。簡単に言うと研究者だけが招待される、研究者のためのSNSになります。もちろん使用言語は必然的に英語になってしまいます。

世界中の研究者とつながることが出来、その研究者の経歴や個人的にメールなんかも送れたりします。研究者が自身の論文を共有することができ、さらに他人の研究論文に対しての質問をすることも可能です。また、気になる研究者をフォローして適宜情報をチェックすることもできます。

ジャーナルに投稿した後には、次にResearchGateにも登録して楽しみたいですよね。ちなみに私は初めて論文を出したD1から登録して現在も使い続けています。ResearchGateの特徴をゆったり紹介しようかと思います。

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ResearchGateへの登録方法

ResearchGateへの登録は全て英語で行います。そのため、何となく不安かと思われる方に向けて登録方法をざっくり説明します。登録のタイミングとしては自分の名前が入った論文を出した後で登録すると、少しだけ楽かもしれません。ResearchGate側でこれまでの成果と結び付けてくれます。

①HPからResearchGateへ

以下のリンクからResearchGateへ飛ぶことが出来ますので、お使いください。心配な方はGoogleで ResearchGateと検索して出てくるものを叩けばOKです。

Just a moment...

そしたら、シンプルに登録画面になりますので、[Join for free]の赤枠で囲ったどちらかを押して次へ進みましょう。もちろん全て無料で使えますので、ご安心下さい。

②現在の自分の属性を選択

次に、今の自分の状態を選択します。学生なのか社会人なのか医療関係者なのか研究者では無い方か、自由に選べるんですが素直に大学の学生(赤枠)を選択しておきましょう。特に嘘をつくメリットも無いので。

③所属先を選択

次は、自分の所属している大学を選びます。「Institution」に自分の大学の英語名を入れましょう。一部入れると大学の候補が出てきますので、正式名称を選ぶようにしましょう。ちなみに日本のほどんどの大学が登録されているので、英語名を一部入れるだけで大体出てきます。

そのあとに「Department」に所属している学科等を選びましょう。大学を選択すると学科も自動で出てきますので、自分の所属している学科を選べばOKです。

④個人情報の入力

次は、個人情報入力欄になります。登録画面を出すために、適当に名前を入れてみました。FirstとLast nameを間違えないで入れましょう。

またここでメールアドレスを登録する必要があるのですが、大学生ですので所属大学の公式メールアドレスでないとダメだと出てきます。Amazon Prime Studentに似ていますよね。 特にやましい使い方をするわけではないので、大学のメールアドレスを素直に入れておきましょう。

ここからは、実際の画面が無く申し訳ございませんが、この後の流れは簡単に以下のようになります。

⑤これまでの業績の紐づけ

名前を登録すると、 「この論文はあなたが著者ですか?」自動的に自分の名前と関連した論文が表示されます。登録した大学と名前で ResearchGate側で既に発表されている論文を結びつける作業になります。これまで何本も出した方は結構いっぱい出てきて大変です。自分が執筆したものであれば「I am the author」ボタンをクリックすると自動で業績を結び付けてくれます。

また注意点としては、同じ名前の他人が出した論文を間違えて登録しない事です。結構同じ名前で論文を出している人がいるので、自分とは全く関係のない論文がいくつかピックアップされます。自筆論文を紐づけできるのですが、間違って他人の論文を登録すると取り消すのがかなり大変です。くれぐれも自分の執筆した論文だけを登録しましょう。

理由としては、共著者がすでにResearchGateのアカウントを持っている場合、新たに登録して紐づけられるとあなたと共著者も勝手に紐づけられます。Facebookの友達の友達=友達理論です。そのため、全く知らない同姓同名の論文を自分の論文として登録してしまうと、その論文の共著者たちから「誰だこいつ?」と思われてしまいます。

海外の知らない人の論文を登録するならまだダメージが少ないですが、日本の研究業界で目を付けられることのないような行動をする必要があります。そのため、この作業は慎重に行いましょう!

⑥本人認証
最後に自分の学位やこれまでの論文・研究分野の項目を入れて、「Request free account」ボタンをクリックすると、大学の登録したメール宛てに本人認証メールが届きます。

届いたメール内の「Confirm email address」をクリックして、ログインすれば無事に登録作業は完了です。ログインすると、「Your profileを入力してください」と言われるので、写真とかその他詳細な設定とかは気が向いたらやってみましょう!とりあえずは、既に使い始める事が出来る状態になりました。次は、 ResearchGateの便利な利用方法について見ていきましょう!

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繋がり・フォローを増やす

色々始める前に、まずは自分のネットワークを広げていきましょう。 ResearchGateは Twitterと同じでフォローをする事が出来ます。「Following」がその研究者をフォローするという事で、「Followers」が自分のフォロワーになります。

まずは、自分の研究室の同僚や知っている学科の先生をフォローしてみましょう。共著者の先生なんかがResearchGateのアカウントを持っているようであれば、まずはそちらからフォローして自分の関係するネットワークを構築していきましょう。(*もちろんフォローすると相手に通知が行きますのでご注意を

きっとフォローすると、知っている方であれば何人かはフォローを返してくれます。まずは自分が ResearchGateを始めたことをアピールしましょう。

そのあとは、さらに自分の興味のあるネットワークを広めていく必要があります。自分の学会で有名な人や比較的同じような研究を行っている人の名前を検索してみましょう。上記の検索エンジンに名前を入れますと、アカウントがあればヒットします。ヒットしたらあまり気にせずに気軽にフォローを押しましょう。フォローは返ってこないかもしれませんが、関係ある研究をフォローするだけで十分です。

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最新の研究状況をチェックする

先ほど興味があれば何でもフォローした方が良いと言いましたが、 ResearchGateの最も優れている点は関係しそうな論文を勝手にピックアップしてきてくれる所です。フォローした研究者が論文を発表しますと、それがあなたのタイムラインにどんどん表示されていきます。

またフォローに関わらず、フォローしている研究者からあなたの興味がありそうな論文を勝手にピックアップしてきてタイムラインに表示してくれます。これが結構優れてまして、最新の興味ある研究がドンドン表示され効率的に情報収取する事が出来ます

これまで最新の論文を探す場合は、あるジャーナルの最新刊のタイトルを全てチェックして、関連しそうなら中身をのぞいてみるといった総当たり方式で論文を探してきた方も、ResearchGateで興味のままにフォローしていくと最新動向を勝手に追う事が出来ます

私も同じ研究分野で知らなかった論文がいくつも出てきて、いくつかは参考文献として利用する物を見つける事が出来ました。ResearchGateの最も優れている点はこの機能ですので楽に文献調査を行っていきましょう。

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自分の研究を見てもらう(業績をチェックする)

自分のこれまでの論文は半ば勝手にResearchGateによって紐づけられます。登録すると自分の論文リストを勝手に作ってくれるような感じですね。そうしますと自分の論文がResearchGate上で読まれた際や参考文献として引用された際に勝手に回数をカウントしてくれます。

上記のような形で、これまでの業績がどうなっているか一目でわかるように表示してくれます。(ある程度引用数や読まれた回数が増えると、途中でほめてくれて少しだけ嬉しい気持ちになります。)

Research Interestとは ResearchGate特有のインパクトファクターみたいな物らしく、読まれた回数とか引用回数を総合して数値がたたき出されるそうです。またRecommendationsについては、誰かが「この論文面白いから読んだ方がいいよ~」とお薦めをくれた回数になります。Twitterで言うと「お気に入り機能」みたいなものです。

ResearchGateは上記のような数字を、グラフで表示させることもできます。私自身2015年から登録したのですが、業績の伸び具合としては以下のグラフのようになっております。20年間をグラフにできるようですので、かなり長期で少しづつ上がっていく事を期待しております。

特にResearch InterestとCitationsは毎年プラスに推移していきたいものです。このように、自分の論文と結び付けると、何となく論文が成長しているように感じられてうれしい気持ちになります。ぜひ自分が世の中に与える影響を確認してみてください。

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入手できない論文をリクエストする

ResearchGateには論文を見せてほしいとリクエスト出来る機能があります。所属している研究所によってはお金を払わないと論文が見れない事がありますよね。その論文の著者がResearchGateを行っている場合、直接論文を見せてほしいとリクエストする事が出来ます。

例えば、以下のように気になる研究者の業績リストを見てみますと。各論文の下に「Download」か「Request full text」のボタンがある事が分かります。「Download」とある場合は、そのボタンを押すだけで論文がダウンロード出来てしまいます。つまり著者がResearchGate上に自分の論文をアップロードして自由にダウンロードできる設定にしているという事です。

一方、「Request full text」は現在ダウンロードできない状況にありますので、著者にお願いして論文を直接送ってもらうボタンになります。少し押すのに勇気がいりますが、外国の方は結構フランクにリクエストしてきます。実際に私もリクエストされたことがあり、個人的にその方に論文をお送りしました。正直リクエストが来た際には、自分の論文に興味があるという事ですのでかなり嬉しいです。

注意点としては、自分の論文を誰でもダウンロード出来る状態にするのには注意が必要です。また、「著作権」についても注意は必要です。出版した論文は完全にあなたの物ではなく、半分は出版社(ジャーナル)の著作物です。出版社はそれを売ってお金を稼いでいる訳ですから、ResearchGateのような誰でも自由に論文をやり取りできるSNSを良く思っておりません。出版社から個人的に訴訟が来ることは無いですが、(それよりまずResearchGateが訴訟されますからね。)自分の論文を誰でもダウンロード出来る状態にしておくというのはあまり得策ではありません。

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全世界に向けて質問が出来る!

ResearchGateのお薦め機能として「Questions」があります。そうです、全世界に向けて研究で困っている事や知りたい事に対して質問する事が出来るのです。ホーム画面のタブで「Questions」を押すと上記のような画面に移動します。この画面には現在の自分に関係ある質問が下に表示されています。Answerを押して質問に英語で答えてみるのもまた一興です。

自分の画像の隣には、「Ask a technical question」と「Start a discussion」のボタンがあります。「Ask a technical question」を押すと、この画面の下の方の質問のように、全世界の研究者に向けて自分の疑問を投げる事が出来ます。全世界の研究者の力を借りる事が出来るなんてすばらしいですよね!研究に行き詰った際には、ぜひ質問してみてはいかがでしょうか?

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その他のおすすめ機能

就職先を探す

Jobsのタブをクリックすると、世界中の研究職を探すことが出来ます。バリバリ英語で活躍していきたい方は使って見ると良いかと思います。ただ、論文を出し始めた博士学生にはちょっと敷居の高いサービスですよね。業績が積み重なってきたら利用しようかな程度です。

連絡先も知らない研究者にメールが送れる

右上のメールマークを送ると、フォローしている研究者に対してメールを送る事が出来ます。そのため、気になる研究者に直接コンタクトを取る事が出来るのです。実験のコツを教えてといった内容で連絡が来たこともあります。これで、世界中の研究者にダイレクトにメッセージを送る事が出来ます。(連絡しても返ってこない人ももちろんいます。)

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終わりに

研究者専用のSNSであるResearchGateについて紹介させて頂きました。登録から便利な機能まで紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか?私自身も使って長いですが、本当に情報収集が楽になるので登録するだけしておいて損は無いかと思います。

タイムラインは基本的に私的な事は書けないため、「論文を出した」とか「論文が引用された」とかしか流れてきません。かなりシンプルで洗練されていると思います。初めて論文を出した博士学生は是非登録して研究の輪を広げる事をお薦めいたします。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。何か皆さんの参考になれば幸いです。

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