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科研費若手の審査結果について

result学振

こんにちは、凡才博士(@hakase_life)です。以前の記事では、科研費(基盤A~C・若手)の採択結果確認までの時系列について、まとめさせていただきました。

残念ながら、私は落選してしまったので、今回は落ちた場合について記載していきたいと思います。

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科研費に落ちた場合のスケジュール

落ちた場合にはスケジュールも何もありません。何もやれる事もやる事も無いのです。しいて言えば、DC1,2やPDのように落ちた場合にだけ成績表が返ってきます。やる事と言えばそれを見るだけです。

今回は2月末である2月28日に科研費の結果発表となっていました。その後、不採択を食らった私は気長に結果を待っていましたが、中々結果が来ませんでした。勝手な予想としては、大体いつも1ヶ月程度だし、年度も変わってちょうどいいので4月1日に発表かと思いきや、微妙な時期の発表となりました。

電子申請システムのお知らせにもあったように、今回の審査結果の開示は4月11日でした。1ヶ月とちょっとかかりましたね。落ちた側としては待ち遠しい気持ちでした。

結果確認後のスケジュールは特に何もありません。次の科研費の申請に備えるか、JST等の別のファンドを探すかになります。次の募集まで待つのは中々長いですよね。

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そもそも審査結果とはどのような内容なのか?

落ちないと見る事が無いので分からないのですが、単純に成績表みたいなノリで、ここは何点で計画書のどこが悪かったかざっくり返ってきます。結果を見る前にそもそも、科研費の審査がどのように行われるのか少しおさらいしましょう。

科研費若手の審査ながれについて

まず、最近の科研費では2段階審査が行われています。全体の流れについては以下の審査の手引(令和3(2021)年度)に記載されています。

出典:学術振興会Web 審査の手引(令和3(2021)年度)

1段階目の書類審査

1段階目は、提出された研究計画調書について個別に評価を行い、評点つけると共に評価になった理由(研究の長所・短所)を「審査意見」欄に記入します。

ちなみに、「審査意見」は我々応募者は落ちても見る事が出来ません。そのため、どこを直したらいいのか具体的に分からない訳です。

審査全体を通してですが、以下の3つの要素が評価されます。

  • 研究課題の学術的重要性
  • 研究方法の妥当性
  • 研究遂行能力及び研究環境の適切性

この上記3つの項目内で、各審査委員が以下のような振り分け方で良い悪いを判定します。(0点が無いだけわずかな優しさを感じます。)また、これらの個別の評定要素に関する評価は絶対評価となっています。

4点:優れている
3点:良好である
2点:やや不十分である
1点:不十分である

詳細な項目については、以下のように手引きに記載されています。

出典:学術振興会Web 審査の手引(令和3(2021)年度)

その後上記点数の平均点を算出して、研究全体の点数を各審査員が決めます。上記項目の点数が高いに越したことはありませんが、この全体の評価点にて採択か不採択かが分かれてしまうのです。

審査員が点数を付ける訳ですが、こちらの研究全体を通した評価は付け方は相対評価となっており、4点や3点を付けられる研究の割合は以下のように決まっています。相対評価の場合は点数の呼び方が上記の絶対評価とは異なりまして、「4:非常に優れている」・「3:優れている」・「2:普通」・「1:劣っている」となります。

出典:学術振興会Web 審査の手引(令和3(2021)年度)

つまり、上位30%である3点か4点を付けてもらわないと、まずダメだという事です。どんなにいい研究でも、さらに上の輝く研究があれば、そちらに4点が付いてしまうのです。ここが科研費の難しい所ですよね。

また、審査委員4人の内2人が4を付けても、他の2人が1であったら平均は2.5になってしまいます。他が良いと思っても、全員にある程度良いと思ってもらえる研究でないとダメだという事ですね。

研究課題の学術的重要性」・「研究方法の妥当性」・「研究遂行能力及び研究環境の適切性」の各項目で各審査員が1~4をそれぞれつけると、応募された研究の点数がランキングとなります。

この1段階目の審査で即合格となるのが「ボーダーゾーンより平均点が高い研究」だけという事です。それ以外の研究で、まだ望みがある研究だけが次の2段階審査となります。

2段階目の書面審査

2段階目は採否のボーダーゾーンにいる研究を対象に、各審査委員の総合評点及び審査意見等がオープンになります。その後、改めて各審査委員が評点を付けます。つまり、ボーダーラインの研究は一回他の審査員の点数や意見を見てみて、再度点数を付け直すことが出来るという事です。

1段階目の審査からあふれてしまい、審査委員でもう一回考え直してくれるチャンスがある研究は以下のような場合になります。

【2段階目の審査対象研究課題】
・小区分の採択予定件数の上位80%~120%(ボーダーゾーン)にあたる研究
・ボーダーゾーンより下だが、審査委員1名のみ評点1を付していて、それを除いて平均点を出すとボーダーゾーン以上に該当する研究
・ボーダーゾーンよりも上位の課題の中で、審査委員のうち1名でも評点1を付した課題

逆を言いますと、上記に当てはまらない場合(全体的に点数が低い場合)は強制的に1段階審査で落ちてしまっているという事になります。

2段階目の審査の項目も1段階目の審査と変わりません。変わっている所は、「他の審査員の点数とコメントが分かる」という事だけです。これは、かなり恐ろしいですよね。自分が良いと思っていたのに、周りが軒並み普通の点数を付けていたらどうでしょうか?2段階では周りに合わせて自分も普通を付けてしまいまそうですよね。日本人は同調圧力好きですから。

出した側としては、1段階目の審査で終わりで良いじゃん!って感じです。2段階目で他の意見に流されて悪くなるのが心配ですよね。まぁ、その逆もまたあるのですが。評価する先生方は自分の意見を信じて評価してほしいものです。

落ちた場合の評価結果

落ちた場合はA~Dの評価と、各点数の詳細が返ってきます。当たり前ですが、1段階目の審査で落ちた場合のみ2段階へ行くので、A~Dは2段階目の審査について記載されています。

また、誠に悲しいのですが「D」が付いてしまっている場合は2段階目にも行けていないという事です。

出典:学術振興会Web 審査の手引(令和3(2021)年度)

それでは、凡才の結果発表を行っていきたいと思います。

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凡才博士の審査結果公開

凡才博士の審査結果を自分のために一つ一つ確認していきます。まずは、全体の順位からです。

凡才博士の順位は「A」でした。小区分の人数から計算すると、落ちた課題の中から上位10位以内には入っていたようです。非常にあとちょっとでした、、チクショー‼

次に期待を持たせるところが大変いやらしいです。申請書を手直ししたらしたで、また落とされるような気がします。これならCとかつけてくれた方が、諦めもついて他の区分で出したのに!

続いて1段階目の審査の各評定要素についてです。

審査区分は秘密にしていますので、区分での平均点は載せませんが、私の平均点は以下の通りです。

エッ!The普通!平均ど真ん中です。。。もう直球ストレートのど真ん中でしたね。

こちらは前述したように絶対評価となっていますので、ほんとに平均点ですね。

次に申請書のどこが悪かったのか見ていきましょう!

上記の表は1点もしくは2点を付けた審査員が何人いるかを表しています。1点or2点を付けた審査員が1人いる場合「*」が1つ付きます。2人の場合は2つ付きます。その審査員が1点なのか2点なのかは分かりません。

平均ですが、結構*が付いてますね。2つ付いている所もあります。

主に「着想に至る経緯や研究の位置づけ」そして「研究方法」が悪かったみたいです。うーん、、着想に至る経緯とか、ぶっちゃけ何となくとか浮かんできたとか、そんなもんですから、、

とりあえず、ここら辺をブラッシュアップして再度出してみようかと思います。しかし、直したからと言って通るか分かりませんし、見る人によっては評価が異なるので全く分かりませんね。

結果を公開されても、どう直したらいいのかよく分からないというのが本音です。また、今年度の若手に出すようならご報告させていただきます。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございます。何か皆さんの参考になれば幸いです。

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